遺産分割協議

相続の際に発生する、土地・建物などの様々な不動産のお手続きを、相続人全てに公平に遺産分割できるよう円滑に処理いたします。

遺産分割協議(鑑定評価・コンサルティング)

1.遺産分割とは?

被相続人の死亡によって相続が開始し、被相続人が所有していた財産を相続人間で財産分けします。この時に、遺言・限定承認・相続放棄がない場合、相続人同士が集まって遺産分割協議を行います。遺産分割協議に、弁護士・司法書士・税理士等の専門家が関与している場合も多々あります。一次相続、二次相続と続き、兄弟や親族の間で共有名義になっている場合もあります。日本各地に相続人が散らばり、権利者がバラバラになっているケースもあります。当事者間で納得し、合意できれば良いのですが、紛争し合意できない場合もあります。10数年もの間、遺産分割協議が整わずに裁判になっている場合もあります。遺産総額がそれほど多くはなくても、紛争に至っているケースも普通にあります。合意できない場合には、家庭裁判所の調停に持ち込まれ、更に合意できない場合、遺産分割審判手続きになります。

2.なぜ当社に相談がくるのか?

日本の場合は、相続財産に占める不動産価格の割合は高いです。現金・預貯金はほとんどないが相続不動産はいつくも存在する場合もあります。現金であれば1千万円の残高があれば、誰がみても1千万円です。いや、その現金は1億円の価値があると主張する人はいません。

ところが、不動産の場合は、評価時点によって不動産価格は上がったり、下がったりします。現時点の価値についても1千万という人もいれば、2千万の価値があるという人もいるでしょう。相続不動産の場合、時価が大きく変動するため、客観的な資産価値を把握したい方が相談に来られます。

3.不動産価格の評価基準

一物四価という言葉を聞いたことがありますでしょうか?1つの不動産に、4つの違った価格があることを一物四価といいます。不動産を評価する場合に、

  • ①時価(実勢価格)
  • ②公示価格(地価公示、地価調査)
  • ③相続税評価額(路線価)
  • ④固定資産税評価額

などがあります。
この他に、

  • ⑤不動産業者による無料査定
  • ⑥不動産鑑定士による不動産鑑定評価

もあります。

上記③~④は納税のための評価額です。
価格水準は②を100とすると、③は80、④は70の割合で設定されており、価格の上昇・下落が激しい場合には時価との乖離が大きくなります。

上記⑤は、よく不動産仲介会社が無料査定をしていますが、利用には注意が必要です。なぜならば、仲介会社の無料査定は、専任媒介契約を取るために、高めに査定する不動産業者が多いからです。高い金額の無料査定書をつくり、売却の媒介契約を取り、実際に売り出すと、「査定金額では売れないので、価格を下げましょう」というケースは多々あります。

4.不動産の共有は絶対にオススメできない

現金は相続人間で1円単位で簡単に分割できます。しかし、不動産の場合は、公平性を重視して不動産を相続人間で共有持分にすることはお勧めしません。なぜなら、共有にすると、名義人に相続が発生した場合、相続人が枝分かれし、それこそ所有者名義が何十人にもなることもあり得ます。中には会ったことがない方も共有名義になるかもしれません。共有は法的には可能ですが、ゆくゆくは名義人と連絡が取れず売却できないなど、問題が起きるケースが多く、困ることになります。

5.代償分割

そこでよくあるのは、親が死亡して相続発生した場合に、同居をしていた長男が自宅を単独相続し、代償金を他の兄弟に現金で支払うケースです。これを代償分割と言います。この場合も自宅を売却しないで代償金を払うので、どうしても不動産の評価という問題が発生してきます。

6.遺留分の侵害

遺留分が侵害されたケースでも相続財産に不動産が含まれている場合不動産の評価という問題がまずは浮上してきます。

相続不動産の評価が不明だと遺留分侵害の存否とその程度が判定できないからです。

7.公平な遺産分割のため

このように相続財産に不動産が含まれている場合、揉めるケースがあります。当社は公平に遺産分割できるよう陰ながら手助けをしております。

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